日本語習得に役立ったこと【バイリンガル育児】

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日本語教室を小2の途中でやめてしまった後、紆余曲折を経て、娘は自ら「日本語」そして「日本」と向き合うようになっていきました。

日本語教室をやめるという選択

The End

日本語教室を小2で早々にやめてしまったことは、「日本語」から遠ざかっていくルートまっしぐらという感じがして、親として焦る気持ちもありました。でも当時は、毎日の「(日本語の)宿題やりなさい!」バトルに耐えられなくなってきていたところだったので、それから解放された……という気持ちが大きく、それ以上のことはあまり考えられていなかったような気がします。

また、日本語教室をやめたいという娘の意向を受け入れたことには、「これ以上無理強いを続けたら日本語そのものを拒否するようになってしまうかも」と危惧したいきさつもありました。

幸い娘は、ドイツ現地の学校に加えて日本語の教室にも通って余計に勉強しなければならない、ということを拒否していたのであって、日本語や日本そのものを拒否していたわけではなかったので、私との会話は引き続き日本語ですることができました。

どこまでがんばらせるか、引き際をいつにするか、その辺りの見極めはとても難しいですね。これは習い事全般に言えることだと思いますが……。

我が家のこのタイミングの引き際が正解だったのか?それは分かりません。もう少しがんばっていれば娘の日本語力はもっと向上していたかもしれませんが、「日本語きらい!」となってしまっていた可能性もあるし、親子関係に悪影響を与えていた可能性もあります。子育てには「答え」がないから難しいのですよね。

語彙が増えるように心がけたこと

会話

娘が小学生くらいになってから私が心がけていたことがあります。それは、語彙が自然と少しずつ増えていくように、会話の中で娘が知らなそうな単語を時々わざと入れて話すことです。これが娘の場合面白いように上手くいきました。

話の中で分からない言葉が出てくるとすぐに、「○○ってどういう意味?」と聞いてくるので意味を説明すると、その場からその言葉を会話に取り入れてくれるので、私の方もやりがいがありました。このことを日々意識することによって、娘の語彙は少しずつ増えていったと思います。

15歳になった今でもこの方法は続けています。

(ただこの方法はその子供のタイプによると思います。息子にはこの方法はあまり効かないので😅)

Eテレ番組を見て育った

また娘は小さいころからEテレの子供番組が大好きでした。一時帰国中に番組を録画しDVDに落としてドイツに持ち帰り、同じものを何度も何度も見ていました。市販されているDVDも時々買っていました。

我が家がお世話になったのは、「おかあさんといっしょ」のファミリーコンサート、「いないいないばあ」、「オフロスキー」、「はなかっぱ」の映画などなどです。どれも大活躍でした!

ちなみに娘がつい数か月前、はなかっぱのDVDを偶然見かけて懐かしくなったらしく、とっても楽しそうに見ていました(笑)。

Eテレ以外に、「魔女の宅急便」、「バンビ」、「ピノキオ」など名作映画のDVDも娘はお気に入りで、(日本語版を)繰り返し見ていました。

ドイツのテレビ番組はスルー

最初から日本のテレビ番組しか見せていなかったので、娘はドイツの子供向け番組をほぼスルーしました。それで本人は満足していたし、15歳の今振り返っても、それが特にマイナスなことだとは思わないようです。

小学生くらいの年齢になると、「友達が見てる番組を私も見たい!」と言い出したので、少しドイツのテレビを見ていた時期もありますが、また自然とフェードアウトしました。これは純粋に好みの問題だと思いますが、娘はとにかく日本のものが好きなようです。

数年前から「ドイツのテレビを見たいとは全く思わない。面白くない。日本のテレビの方が断然面白い!」と言っています(苦笑)。

「読み」のトレーニングはマンガで

ドラえもん
娘のドラえもんコレクションの一部

「読み」の方は、もっぱら「ドラえもん」のマンガにお世話になりました。

知り合いのママさんから「日本語を楽しく覚えるにはドラえもんがいいよ」と教えてもらって、マンガを買い与えてみたところ、効果絶大!

知らない言葉が出てきても、絵で何となく内容は分かるので、ゲラゲラ笑いながら読んでいるうちに自然と新しい言葉も覚えていき、日本語を読むことにも少しずつ慣れていきました。

ちなみに娘がドラえもん(初めてのマンガ)を読み始めたのは、小2くらいだったと思います。

漢字の勉強再開

漢字ドリル

日本語教室をやめてからは、日本語がゼロになってしまわないように、せめて漢字ドリルだけでも続けさせようと試みていました。漢字の勉強なんてしたくない娘でしたから、どうにか興味を引こうと、当時流行っていた「うんこ漢字ドリル」を買ったこともあります。私は個人的には好きな感じではありませんでしたが(苦笑)、子供の興味を引き付けられるのなら何でもいい!と勢いで買ったところ、けっこう食いついてきました(笑)。

しばらくやるとその面白みにも慣れて飽きてきてしまいましたが、「どうにかして漢字の勉強をさせたい」という願いは叶えてくれました。漢字を全く勉強しない長い空白の期間ができることなく、何とかつなぎとめる、という意味ではこのドリルはいい役割を果たしてくれたと思います。

そして5年生の夏休み。日本滞在中に突然、「漢字の勉強する」と言い出したのが、本当の意味での「日本語の勉強再開」でした。弟が日本語教室の夏休みの宿題をやっているのを見て、「自分もやった方がいい」と思ったようです。

それまでずーっと、漢字の勉強を全力で嫌がってきた娘だったので、この出来事はけっこう衝撃的でした!子供っていつどう変わるか、分からないものなんですね。

自ら勉強を再開したのはとても大きなことでしたが、すぐやってくる次の関門は、その勉強を継続するということ。これは至難の業です。普段のドイツの生活では触れることもない漢字の勉強を、授業にも通わず一人でし続ける……よっぽど勉強好きな子でなければ、そう簡単にできることではないと思います。

今まで身に付けてきたことを何とかつなぎとめるのが精一杯、というのが現実ですが、「日本語を習得したい」と本人が思っていることだけでも意味があるはずです。ベースを失わなければ、本人次第で今後、日本語を向上させることはできると思っています。

ベース(土台)を安定させてあげるのが、親の役目かなと考えています。その上にどれだけのものを積み上げるか、積み上げたいかは、子供次第!

こうして日本語の勉強を再開し、この後娘の日本好きは、コロナ禍において急加速していくのでした。

この記事を書いた人
るび

日本から留学でドイツに来て、ドイツ人の夫と結婚して、2人の子供を育てて……あっという間に20数年が経ちました。

子育てはまだもう少し続きますが(終わってほしくない!涙)、子育てが終わってしまう前に、過去のことを振り返りつつ、現在進行形で海外育児について書き留めていきたいと思います。

子供にできるだけ日本語を習得してほしいと思って子育てをしてきましたが、子供そして私自身の負担になりすぎない程度に、ゆる~くやっています。

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